TRKOUHOU
ゴム試作の新工法「TR工法」のご案内
誕生 TR工法金型不要の新工法
低コスト試作
高い寸法精度
自由な形状
短納期試作
量産と同材料
自由な調色
※TR工法は切削でも注型でもない東都ラバー独自の工法です。
金型でも切削でも注型でもない新たなゴム成型工法。
ゴム素材知識の豊富な成型メーカーが対応しますので、量産時を見据えて適切な材質で試作品を低コスト/短納期で対応可能にします。
ゴム試作の新工法 TR工法とは
従来、少量でゴムを製作するには「金属型を利用したプレス成型」「刃物等を利用したゴム切削加工」「液状材料を利用した注型工法」の3つの工法があり、弊社では、試作品製作の相談を受けますと、ゴムの材質および形状を考慮しながら、試作の目的を達成でき、なお且つコストが安い工法を上記3つのなかから選択し、提案させて頂いておりました。
しかしながら、これら3つの工法には各々にメリットがありながらも、引き換えにデメリットもあり、ご相談頂いた案件に対して対応出来ないケースも多数ありました。
「金属型を起工するほど予算はとれないが、複雑な形状の試作をしてみたい」
「量産時と同一の材料で試作品を製作し、試験評価をしてみたい」
「来週の展示会に展示するにあたり、急いで製品を製作したい」
などなど。。。
弊社では様々な要求にお応えできるように、従来からの3つの工法に加え、新たに“TR工法”という弊社独自のゴム成型工法をラインナップに追加する事にしました。TR工法は簡単に言えば、プレス成型による工法で用いる金属型の代わりに樹脂型を用いて成型する事により、従来からあるゴム試作工法のデメリットを補完する工法でありますが、全ての面にて優れている工法ではありません。したがって、試作製作のニーズをお聞きし、従来からある3つの工法とTR工法を合わせて検討させて頂き、もっとも優れた工法を選択させて頂きます。
以下に簡単ですが、従来工法とTR工法の“メリット”と“デメリット”を表にして記載してみます。
ゴム試作工法の比較
工法名 | 工法内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
金属型によるプレス成型 | 成型したい形状を彫り込んだ金属製の型にゴム材料を投入し、プレス機により熱と圧力をかけて成型する工法 |
●ゴム製品の寸法精度が高い。 JIS B 0405 精級~中級 ●様々なゴムの材質にて成型が可能。 ●自由な調色(ゴム色)が可能。 ●金属のため型耐久性が高い。 ※3万ショット程度の生産が可能。 |
●金型費用が高額。 ●金型製作日数がかかるため 短納期対応が出来ない。 通常納期は2週間程度。 |
ゴム切削加工 | ゴムの塊をマシニング等の切削加工機を用いて、形状を削り出す工法 |
●型を必要としないためイニシャル費用がかからない。 ●ブロックのゴムを削るだけなので短納期が可能。 通常2~5日程度 |
●様々なゴムの材質にて試作が可能だが低硬度(やわらかい)ゴムの加工は出来ない。 通常はゴム硬度40度~90度まで。 ●ゴムのブロックは規格品のため調色は不可能。 ●ゴム製品の寸法精度は低い。 JIS B 0405 粗級 ●複雑な形状や薄物の削りは苦手 |
液状材料注型 | 成型したい形状を彫り込んだ樹脂製の型に液状のゴム材料を注入し硬化させる事により成型する工法 |
●金型費用と比較して樹脂型は低コストで製作できる。 ●通常型納期は1週間程度。 ●ゴム製品の寸法精度は中程度。 JIS B 0405 中級 |
●ゴムの材質が液状シリコンしか選択できない。 ●調色の範囲が限定される。 ※原色系のみ(赤,青,黄,etc) |
TR工法 | 成型したい形状を彫り込んだ樹脂製の型にゴム材料を投入し、プレス機により熱と圧力をかけて成型する工法 |
●通常型納期は1週間程度。 ●液状シリコン注型と比較して、ゴム成型時間を大幅に短縮できる。 <液状シリコン注型> 製品成型時間:1個数時間 <樹脂型ゴム成型> 製品成型時間:1個15分 ●製品成型時間が短いため、型費用は液状シリコン注型型と同等程度だか、製品費用は低コストにて対応できる。 ●ゴム製品の寸法精度は中程度 JIS B 0405 中級 ●様々なゴムの材質にて成型が可能。 ●自由な調色(ゴム色)が可能。 |
●耐久性は30shot程度。 ●イニシャルコストは発生する。 |
ゴム試作 TR工法のメリット
4つの試作工法のなかにおいて、TR工法を利用するメリットを表にてご紹介しましたが、以下にもう少し詳細に説明させて頂きます。
なお、TR工法は全てのゴム製品において最適な試作工法ではありません。切削加工が優れていたり、液状シリコンの注型が優れていたりと各々に各々のメリットとデメリットがあります。上記でも説明させて頂きましたが、弊社では案件毎に製品の形状や材質、納期や数量など様々な要望を考慮し、最適な試作工法での製造を選定させて頂きます。
先ずは、ゴムの試作品を製作したい場合は遠慮なく、弊社の営業スタッフにご相談ください。4つの工法のメリットとデメリットを合わせて、最適な工法にて提案させて頂きます。
※メリットの項目の下にデメリット紹介させて頂きますのでご確認ください。
ラバースイッチ・ゴムボタンの製造技術
低コスト
金属を加工する金型の費用と比較して、樹脂の板材を用いますので、切削加工時間を大幅に短縮する事ができます。従って、金属型と比較してイニシャルコストを抑える事ができます。また、樹脂型を用いたゴム成型は金属型と同様の手順になりますので、試作製品費用も抑える事ができます。
短納期
金型製作と比較して、型加工が早いため、短納期にて試作品を製作する事が可能です。
※概ね1週間程度
また、試作製品の成型は量産と同じプレスによる成型となりますので、加工や注型等と比較して製品自体も短納期で対応が可能です。
寸法精度
金型成型品までの高い寸法精度は出ませんが、切削加工品と比較して高い寸法精度が可能です。
<寸法精度 規格>
JIS B 0405 中級
量産時と同一材料
量産時と同じ材料(同等品では無く同一品)を選定できますので、ゴムの物性および性能、調色性など量産品と基本的に同一となり、試作品にて各種機能試験が可能です。
自由な形状
金型同様に自由曲線で描かれて製品やアンダー等がある切削では難しい形状も、TR工法なら可能です。
- 自由曲線
- アンダー加工
- 薄肉
※形状により対応できな場合もあります。
自由な調色
弊社の量産調色技術がそのままご利用頂けます。DICカラー等のカラーチップから、お好みのカラーを選定ください。
※自由調色は原則シリコンゴムのみ対応です。その他の合成ゴムや天然ゴム等への調色は別途ご相談ください。
ゴム試作 TR工法のデメリット
今度はTR工法のデメリットについてもご紹介させて頂きます。既に上段までにおいて、各種ゴム試作における工法をとTR工法を比較しながらメリットデメリットを紹介させて頂いたように、TR工法はゴム試作において万能技術ではありません。
製品形状や数量によっては、切削加工を利用したほうが納期やコストが優位な場合もあります。また、金属型でないと形状的に製作する事が不可能な場合もあります。さらに、要求される品質レベルが高い場合や試作数が多い場合などは、金型での試作を検討された方が良い場合もあります。メリットばかりではなく、TR工法のデメリットにおいても事前に理解頂き、ゴムの設計・開発段階から試作の目的と予算を加味しながら、形状の設計に役立てて頂ければと思います。なお、最終的な判断や不明点などは弊社営業にお気軽にご相談ください。丁寧にお応えさせて頂きます。
耐久性が低い
当該工法にて製作した型は、金型のような耐久性はありません。
あくまでも試作品を対象とし、数個から100個程度の生産にしか耐えられません。実際の生産可能数量は形状、材質により異なりますので弊社営業にご相談ください。
改造が困難
金型のように型改造が出来ません。改造を前提にした試作の場合は、金属型を選定された方が、コスト的にメリットがでる場合もありますので、ご相談ください。
面粗度指定不可
ある程度の磨き、シボ目等には対応可能ですが、金属型のような面粗度のご指定やシボ目の指定等には対応出来ません。
TR工法の実績紹介
樹脂型を用いたゴムプレス成型の工法である“TR工法”は、今までにない工法ですのでメリットとデメリットをご紹介させて頂きましたが、本当に大丈夫だろうかと不安になる事もあるかと思います。勿論、御見積りの段階で弊社営業が丁寧に説明させて頂きますが、以下にTR工法で製作したゴム試作品をご紹介させて頂きます。
なお、以下のTR工法製作品は全てお客様の了承を頂いた案件のみ掲載しており、その他に数十件の案件を既に任せて頂き製作してきました。是非、ご検討ください。
お問合せに関して
TR工法を含めたゴム製品の試作に関するお問合せは下記ページのお問合せフォームからお願いします。
なお、お問合せ頂いた案件を確認させて頂き、TR工法にとらわれず最適な試作方法を検討のうえ、弊社営業から提案させて頂きますので、宜しくお願いします。
TEL:048-255-7525
FAX:048-255-7524
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