合成ゴム原材料からの旅

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合成ゴム原材料からの旅

一般的にゴムはゴムの木から採取されると認識されているかと思いますが、ゴムの木から採取されたゴムは天然ゴムと呼ばれます。ゴムには天然ゴムと今回の主役である合成ゴムと分類する事ができるのですが、合成ゴムは原油から採取されます。身の回りにあるゴム製品のほとんどは実は合成ゴムです。この合成ゴムの原料から製品までの長い長い旅をご紹介!

今回から始まる東都ラバーの新コーナー「ゴム雑記帳」
知っているようで知らない「ゴム」の世界をドンドン取り上げて行きます。

記念すべき第一弾は題して・・・
「合成ゴム原材料からの旅!!」
「合成ゴムが原油から石油化学基礎製品を経て、人が手にすることが出来る商品となるまでを分り易く解説していきます!」
それではさっそく見ていきましょう!!!

船に揺らて12,000キロの旅

合成ゴムの原料は「原油」です。色々な製品に利用されている原油ですが、合成ゴムもこの原油を精製して作られます。

原油は中東諸国や東南アジア諸国より輸入します。中でも中東諸国からは日本の年間消費量の80%を輸入しています。

1回に1隻の原油タンカーが運ぶ量を調べたところ、約28万重量トン積載の船で一日の処理量の半分だそうです。

参考までに、15万自重総トンの原油タンカーで全長330メートル、これは東京タワーや新幹線12両分とほぼ同じ長さです。こんな大きな船が12,000キロメートル(地球円周の約1/3)離れた国から50日間かけて毎日たくさんの原油を運んできてくれていることになります。

日本では新潟県、秋田県に油田がありますが、1/365日分しか採取されないそうです。限りある資源は大切にしましょう!

原産国である中東諸国はとても暑く気温は最高で40℃以上!海水は30℃以上にもなるそうです。甲板の温度は70℃を超え、卵を落とすと「アッ!」という間に目玉焼きが出来てしまうほどです。皆さんも一度食べてみては?

昨今、省エネ化とうことで色々と製品改良が行われていますが、船に対しても言うまでもなく高性能エンジンやより大きなスクリューを使うなど努めています。日本-中東諸国間の往復では2,200キロリットルの重油(原油を精製した残り)が使用されています。ドラム缶(200リットル)11,000本分。

こうして届いた原油を降ろすには地上タンクから伸びているパイプラインにバキューム装置を取り付けくみ出すのですが、何と50時間もかかるそうです。

ちなみに最大時速30キロメートルで航行している原油タンカーを止めるには30分以上掛かり、最大時速まで持っていくには1時間以上必要です。全長が東京タワーと同じほどの巨大で重い船ですから動いたり、停まったりするのも大変です。

こうして全ての原油を供給し終わると、軽くなったせいで9メートルも浮き上がってしまうそうです。(スクリューが海面に出てしまうほど)そこで、バラストタンクと呼ばれる船のバランスを取る為の専用タンクに海水を入れて調整します。

巨大な一次保管庫

日本は太平洋側にほぼ全ての石油精製プラントがあります。そこには巨大な備蓄タンクがあり、国が行う国家備蓄と各石油会社が行う民間備蓄と合わせて、約160日分(処理量)の原油が蓄えられています。

巨大な備蓄タンクを間近で見ると、その大きさもさる事ながら延々続く備蓄タンクの数に圧巻です!

巨大なパイプライン

巨大な備蓄タンクに蓄えられた原油は、これまた巨大なパイプラインを通って各石油会社に供給されます。

石油精製プラントに行くと、道路の脇等あちらこちらで、このパイプラインを見ることが出来ます。

さて、長い長い旅を経ていよいよ原油がゴム原料へと精製される事になります。
ここでの主役は「常圧蒸留装置」!

パイプラインを経て各石油会社に運ばれた原油は加熱炉と呼ばれる装置で350℃以上に熱せられます。

それを高さ50メートルもある常圧蒸留装置で、沸点の差によって各種留分されます。
ここで「原油」は「石油」と名前が変わります。このことを「蒸留」と言います。下記に沸点の差による石油製品を記述してみましたので、参考にしてください。

350℃以上の石油蒸気は
・重油(船や火力発電所、ゴム精練装置の燃料)
・アスファルト(道路舗装)

240℃〜350℃では
・軽油(トラック、バスの燃料)

170℃〜250℃では
・灯油(ストーブの燃料)
・ジェット燃料(ジェット機の燃料)

30℃〜180℃では
・ガソリン(車の燃料)
・ナフサ(石油化学基礎製品原料の基)

以下の温度域では
・LPガス(タクシーの燃料、スプレーの噴射ガス)

という具合に分けられます。

合成ゴムの原料となる「ナフサ」は30℃〜180℃で留分されるわけですが、この留分されたナフサが「石油化学基礎製品原料の基」となります。つまりは「合成ゴム」の基の基と言う訳です。ちょっとややこしですね。

そして、合成ゴムの基の基・・・ 一言で言うと「ナフサ」をナフサ分解炉に投入し化学反応を起こすことで「石油化学基礎製品原料」が精製されます。

石油化学基礎製品原料は
・エチレン
・プロピレン
・ブタジエン
・ベンゼン
・トルエン
・キシレン
・ガス(カーボンブラックの素)
に大別されます。

そして更に手を加えることにより石油化学誘導品と呼ばれる、
・合成ゴム原料
・プラスチック原料
・合成繊維原料
・塗料、溶剤原料
・合成洗剤、界面活性剤原料
などなど、この他にもたくさんの石油化学基礎製品を使った商品があります。

---関連情報サイト---
石油化学工業会のホームページに詳しく解説しております。
石油化学工業会「石油化学製品はこうしてつくる」

合成ゴムの原料完成!!

こうして、出来上がった石油化学基礎製品に、更に化学薬品を添加することにより、化学反応させると、何やら塊が現れます。

この塊こそがゴム製品の材料となる合成ゴム原料となります。

ゴム成型メーカーが製造に利用するゴム原料は、お客様の製品に求めている特性に合わせて、更に多様な添加物を混ぜていきます。

右記に合成ゴムの原料である「NBR」「SBR」「EP」の原料を掲載させていただきました。

弊社のショーケースにもゴム原料を展示しております。お立ち寄りの際は、是非、手にしてみてください。

合成ゴムの製品完成!!

原油から始まった長い長い旅を終えて、ゴム製品の材料へと姿を変えた合成ゴムは、弊社などゴム製造メーカーで着色され成形され、様々なゴム製品に生まれ変わります。

皆さんの身近にあるゴム製品も、この長い長い旅を経てゴム製品へと生まれ変わるんですね。

■■■編集後記

今回は取材でコンビナートまで出掛けてきたのですが、夏のレジャーで海岸には縁がありますがコンビナートは初めての筆者は、とにかく巨大なプラントやタンカーに驚くばかりでした。

そんな取材でしたが、一休みする為に海を見に海岸まで来たら珍しいものを見る事ができました。

それは、宮崎ハヤオの世界を彷彿とさせるかのごとく、帰るはずの無い主人を幾年も待ち続けているように、海に佇むタンカーでした。しかも、それは中央部分から真っ二つに割れ、片方は冷たい海の中に沈みこんでおり、夕暮れに近づく時をいっそう悲しむようでした。

過去も未来も「ゴム屋」です!

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